【格闘技】明らかにやばい倒れ方のKO

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【格闘技】明らかにやばい倒れ方のKO

畑山隆則 vs. 朴宰佑(パク・ジェウウ)

最初に紹介するのは、畑山隆則 vs. 朴宰佑(パク・ジェウウ)の試合で起きた衝撃的なKOです。

後に2階級制覇する畑山選手ですが、当時まだ日本タイトルも取っていない頃です。
無敗の7連続KO中で、中々対戦を受けてくれる選手がいませんでした。
当時まだ二十歳(ハタチ)で試合前のインタビューでは、放送出来ないような物騒な言葉で自信のほどを語っていたというほど、尖りきっていた時期です。

試合が始まると、左フック右クロスを放っていき、小刻みにステップを踏むなどスピードで朴を上回ります。
朴のボディの打ち終わりに左フックを合わせるなどKOの匂いがしてきます。
負けじとパンチを放つ朴ですが、畑山選手のスピードについていけません。

そして1Rが終わり、2Rのゴングが鳴った直後でした。
駆け足で朴の元に行くと、右の打ち終わりに左フックが炸裂。
左フックを打ってきた朴を迎え撃つ形で、畑山選手の渾身の左フックがジャストミート。
身体を捻りながら倒れ、脚が硬直し、目を見開いている朴。
レフェリーはカウントを数えることなく試合を終わらせました。

2R15秒、ゴングからあっという間のKO劇。
レフェリーが急いで朴の気道を確保しているところが、このKOの深刻さを物語っています。
勝ち名乗りを上げる畑山選手ですが、しばらく朴は倒れたままです。
片岡鶴太郎さんと勝利を喜びながらも心配する畑山選手。
それほど一撃のダメージが大きいKOでした。

アルツール・アブラハム vs. コーレン・ゲボルArthur Abraham vs. Khoren Gevor

続いてはダウンの瞬間が衝撃的なアルツール・アブラハム vs. コーレン・ゲボルの試合を紹介します。

アブラハムはIBF世界ミドル級チャンピオンで、後にスーパーミドルを合わせた2階級制覇チャンピオンになる選手です。
一方ゲボルはヨーロッパチャンピオンで、この試合はIBFミドル級のベルトをかけたタイトルマッチです。

試合が始まると1Rからゲボルが攻めたて、アブラハムをコーナーに詰めます。
2R以降も、終始ゲボルがプレッシャーをかける展開が続きます。

しかし次第にアブラハムが攻勢に転ずる場面が増え、ゲボルに疲れが見えてきます。
そして11R、ついにその場面が訪れます。
開始早々インファイトでプレッシャーをかけていくゲボル。
アブラハムが打ち返し、打ち合いになるとゲボルのアッパーにアブラハムの左のショートがカウンターでヒット。

その瞬間、ゲボルは糸が切れたマリオネットのように脱力。
膝を曲げ座ったたまま失神。その様子を見たレフェリーはすぐにTKOを宣告しました。

スローで見てみると、アブラハムがヒットしたパンチはフルスイングではなく、コンパクトなショベルフックですがゲボルはパンチが見えていないことがわかります。
意識の外から迎え撃つ形でカウンターが決まったので一発で効いてしまったのでしょう。
パンチで一番重要なのはパワーではなくタイミングといわれる所以がわかるシーンです。
当たった瞬間、ゲボルの顔が大きく揺れ動いています。
ゲボルは天井を見上げたまま、しばらく起き上がれませんでした。

アブラハムがコンパクトなパンチで一瞬にして相手の意識を断ち切ったKOでした。

イズ vs. カハノフ IZ vs. KHANOV

続いては閲覧注意の衝撃的なKOを紹介します。
イズ vs. カハノフ。この試合はTop Dogというロシアの格闘技団体で、藁が積まれた丸いリングの中をジーパンやジャージを履いた男2人が素手で殴り合うという、ファイトクラブを模したリアルファイトが売りのイベントで行われました。

試合が始まると、両者間合いを探りつつイズがパンチを放ち、カハノフがカウンターを狙う展開になります。
細かいパンチを当てていくイズ。
ラウンド終了間際、イズがストレートをヒットさせダウンを奪います。
余裕を見せるイズですが、カハノフが立ち上がり1R終了のゴング。

1R優勢に終えたイズ、2Rもカハノフのパンチを華麗にかわし余裕がありそうです。
しかし、その余裕はすぐに絶望に変わることになります。

カハノフの素早いカウンターをもらいふらつくイズ。
クリーンヒットしたように見えませんがスローで見返すと掌底で耳を叩いているのがわかります。
三半規管を揺さぶられたのでしょうか。

そしてストレートを打ってきたイズに左クロスを合わせ、ぐらついたところに追撃でダウン。
アップで見ると最初の一発でほぼ意識を失っていることがわかります。
別角度で見てみるとカハノフはイズの右を避けながら左手で押さえているのがわかります。
そして追撃のフックは両ブローとも顎にヒット。
この一瞬でカハノフのスキルがかなりハイレベルということがわかりますね。

強烈なダウンにレフェリーはすぐに試合を止めました。
強烈なダウンシーンであるとともに、カハノフの匠なテクニックが見えたKOでした。

レイ・マーサー vs. ジェフ・ペゲスRay Mercer vs. Jeff Pegues

続いては、レイ・マーサー vs. ジェフ・ペゲスの試合を紹介します。

レイ・マーサーは元世界ヘビー級チャンピオンでトミー・モリソンをKOしたシーンが有名です。

衝撃のシーンは2R終盤に訪れます。
レイ・マーサーが間合いを詰め、ジャブを放っていき右ストレートをヒット。
時間差で脚に来たジェフに追撃の右フックを入れるとロープに寄りかかったままダウン。
無防備なところにさらに強烈右を追加すると、ジェフは失神しながらリングの外に出されてしまいました。

最初の右フックでジェフの意識はなかったでしょう。
レフェリーが急いで止めようとしますが間に合わず、追撃の右で完全に失神しました。
意識のないところにヘビー級のパンチはかなりのダメージだったでしょう。
当たった瞬間全身が脱力しているのがわかります。
非常に危険なKOシーンでした。

アドニス・スティーブンソン vs. ヘスス・ゴンザレスAdonis Stevenson vs Jesus Gonzales

続いてはアドニス・スティーブンソン vs. ヘスス・ゴンザレス。
KO後の様子が衝撃的な試合の紹介です。

この試合はスーパーミドル級で行われましたが、アドニスは後にライトヘビー級に転向し世界チャンピオンになる選手です。
一方、ヘスス・ゴンザレスはアマチュアで活躍していた選手です。

衝撃の瞬間は初回から訪れました。
ゴングが鳴ると両者ボディジャブを放ちながら間合いを取ります。
そして、次第にアドニスが飛び込んでの左ストレートを狙う場面が増えてきます。

最初はクリーンヒットしませんでしたが、1分半ついにヘススの頭を貫きます。
ステップし体重が乗り、左腕がちょうど伸びたベストな位置でヘススのテンプルにヒット。
一撃で失神したヘススは、なんと両腕両脚をピンと硬直させ痙攣しています。
レフェリーは途中で数えるのをやめTKOを宣告。

脚がピンと伸びるKOはよく見ますが、ここまで両腕両脚を伸ばしながら痙攣は見られません。
ダウンした後の様子がショッキングなKOでした。

フランシス・ガヌー vs. アリスター・オーフレイム

続いてはフランシス・ガヌー vs. アリスター・オーフレイムの試合。
UFCの2017KOオブ・ザ・イヤーに選ばれた歴史に残るKOです。

ガヌーは2022年までは16勝のうち全てをKOか一本というフィニッシュ率100%の戦績を誇り(当時は11勝1敗)、パンチ力は96馬力を記録し世界記録となっているハードパンチャーです。
一方アリスターは日本のPRIDEやK-1でも活躍していた選手で、当時ランキング3位のガヌーと1位のアリスターの試合でした。

試合が始まると、いきなりビッグパンチを放っていくアリスター。
ヘビー級のパンチが交差します。

そしてケージ際でしばらく組み合い、ブレイク後両者見合う緊張の時間が続きます。
しかし突如、アリスターの左フックの打ち終わりにガヌーの左アッパーが炸裂。
一撃で失神したアリスターにガヌーがパウンドを追加したところでレフェリーストップとなります。

アリスターが身体を傾けたところにガヌーの強烈なアッパーが顎にヒット。
当たった瞬間アリスターの顔が弾けるように大きく揺れているのがわかります。
ガヌーのアッパーが顎にクリーンヒットしたわけですから、倒れないわけがありません。

この一撃はガヌーを一躍有名にしました。

ヘビー級の大迫力のKOでした。

ディッキー・エクランド vs. アレン・クラークDicky Eklund vs. Allen Clarke

続いてはディッキー・エクランド vs. アレン・クラーク。
こちらも非常に危険なKOシーンです。

エクランドがアレンをコーナーに詰めるとラッシュをかけます。
アレンは完全に失神していますが、無防備なところに何発もパワーパンチが打ち込まれ、ようやくレフェリーが止めに入りダウンを宣告。
ロープに頭をかけたまま動かないアレンですが、レフェリーはしばらくカウントをします。
そしてドクターがリングに入り試合終了。
このレフェリングは今では考えられませんが、当時81年ダウンもTKOも基準が緩かったでしょう。
しかしそれを踏まえても、ダウン宣告もTKO宣告も遅すぎるものでした。

特に、気を失いながら何発も被弾しているシーンは本当に危険でした。

ヌンサヤーム vs. ギヨーム Nuengsiam vs. Guillaume

続いてはヌンサヤーム vs. ギヨーム。ムエタイの試合です。

衝撃の瞬間は1R1分すぎ突如として訪れました。
膝を上げながらガードを下げて近づいてくるギヨームに、ヌンサヤームのオーバーハンドが直撃。

この一撃にギヨームは転がり落ちるようにダウン。
脚をピンと硬直させ、目を見開いたまま失神。
その様子を見たレフェリーはすぐにTKOを宣告。
ドクターが急いで駆けつけます。

前進してくるギヨームに渾身のオーバーハンドが顎に直撃したので、たった一発でここまでのダメージだったのでしょう。
勝ったはずのヌンサヤームが心配そうに両手を合わせているのが印象的でした。

マイケル・ペイジVSエヴァンゲリスタ・サイボーグ

続いてはかなりのダメージとなったKOを紹介します。

Bellator158にて行われたこの試合は、10戦10勝6KO3サブミッションという素晴らしい戦績を持った28歳の実力者ペイジと、38歳ベテランのエヴァンゲリスタの対戦でした。

衝撃の瞬間は2R4分31秒に訪れました。エヴァンゲリスタの右ストレートに合わせたペイジの右飛び膝蹴りのカウンターが、迎え撃ち形でエヴァンゲリスタの額に直撃したのです。
すぐに頭を抱え倒れ込み、もがき苦しむエヴァンゲリスタ。その様子を見たレフェリーはすぐに試合を止めました。

エヴァンゲリスタはこれにより額を大きく陥没骨折し緊急手術を強いられました。額は大きくへこみ、レントゲン写真では複雑に頭蓋骨が割れている様子がわかります。
しかし、試合直後のペイジはそんなことも知らずにポケモンのモンスターボールをエヴァンゲリスタに向かって転がし、モンスターを捕まえるという皮肉めいたパフォーマンスを行いました。
この行為は後に、波紋を呼ぶことになりました。

病院に運ばれたエヴァンゲリスタは7時間を要する手術が行われ、無事に成功。その後順調に回復。
当初、あと10回は試合したいと語っていたエヴァンゲリスタですが
「残りの人生に大きな影響を与えてしまうような後遺症を負うリスクをこれ以上冒すことは良くないし、家族のことを無視することはできない」
と、現役引退を決めました。

このKOは、身体的なダメージよりも精神的なダメージのほうが大きかったのかもしれません。

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