【格闘技】美しすぎるKO・一本~8選~【キックMMA編】

格闘技においてKOや一本は最高の醍醐味ですが、今回はそんな中でも美しいKO・一本を紹介します。

目次

【格闘技】美しすぎるKO一本8選【キックMMA編】

アーネスト・ホースト芸術的コンビネーション

最初に紹介するのはK-1屈指の名試合と言われるアーネスト・ホースト vs. マイク・ベルナルドの試合からです。

97年に行われた試合ですが当時ベルナルドは前年のグランプリで準優勝を果たしており、その剛腕でピーター・アーツに3回勝利するなど勢いに乗っていました。

試合が始まると両者間合いを取る緊迫した時間が続き、徐々にベルナルドがプレッシャーをかけていきますが、ホーストが強烈なローキックで応戦します。

しかし2R、ベルナルドのストレートでバランスを崩し、追撃の左フックでホーストダウン。
立ち上がったホーストを仕留めようとするベルナルドですが、距離を取られ攻めきれず。
逆に回復してきたホーストがローキックで攻勢に転じたところでゴング。

3R、ホーストがジャブ、ローキック、多彩なコンビネーションでベルナルドを翻弄します。
ワンツーからレバーブロー、ローキック。ホースト得意の対角線コンビネーションです。

そして4R、芸術的なKOシーンが訪れます。
ラウンド序盤、ホーストの素早いコンビネーションでベルナルドダウン。
ワンツーからのローキック。高速の上下打ち分けです。

立ち上がったベルナルドですが、今度はベルナルドが左フックでホーストを大きくぐらつかせ、ラッシュをかけます。
まさにシーソーゲームといった試合展開に会場は大いに盛り上がります。
このパンチでホーストはまぶたをカットし、ドクターチェックが入りますが試合続行。

そして、ホーストがベルナルドの右にカウンターのフックからローキックのコンビネーションをきめると、ラッシュをかけダウンを奪います。
凄まじいスピードのコンビネーションです。
スローで見てみるとベルナルドがスピードについていけず、ガードの隙間から立て続けに打ち込まれているのがわかります。
そしてレバーブローを入れ、ベルナルドがその打ち終わりを合わせてきたところに左フックのカウンターです。
仰け反った状態でギリギリパンチをかすらせながら、放った芸術的なフック。
ベルナルドは立てず、ホーストの逆転KO勝利となりました。

ベルナルドのパワーをホーストがスピードとテクニックで上回った芸術的なKOでした。

アンディ・フグ必殺踵落とし

続いてはK-1グランプリ96チャンピオン、アンディ・フグの必殺KOを紹介します。
93年、村上竜司選手と行われたこの試合ですが、当時アンディはまだK-1参戦前で、K-1 ILLUSION(イリュージョン)と題しスピリットカラテルールで行われました。

1Rが始まると、村上選手が首相撲から膝を放っていきます。
ブレイクとなった後、アンディの後ろ回し蹴りのフェイントから踵落としが炸裂。
その場に倒れ込んだ村上選手は立ち上がれず、アンディの一本勝利となりました。

踵落としはアンディの代名詞であり、その後も度々披露していますがこれほど綺麗に決まったシーンはないのではないでしょうか。
横を向いて顔を背けた村上選手のテンプルに見事に踵がヒットしています。

アンディの今後の活躍を予感させる一撃でした。

デメトリアス・ジョンソン変則フライングアームバー

続いてはデメトリアス・ジョンソンがレイ・ボーグとの試合で見せた衝撃のフィニッシュシーンを紹介します。

デメトリアス・ジョンソンはUFC史上最多連続王座防衛を記録し、日本の山本KID選手や、堀口恭司選手にも勝ったことのあるレジェンド級の選手です。

衝撃のシーンは5Rに訪れます。
ジョンソンがバックを取り、そのままバックドロップすると思いきや途中で腕をほどきそのまま腕十字を決めたのです。
あっという間のサブミッションにボーグは為す術なくタップアウト。

スローで見てみるとバーグを投げている途中で腕を掴み、地面につく前に腕十字の体制に入っていることがわかります。
ジャンピングアームバー、いわゆる飛びつき腕十字はありますが、このような形で極(き)める腕十字はかなり変則的でしょう。
ジョンソンの一切無駄のない動きが為せる技です。

この勝利でアンデウソン・シウバの連続防衛記録を抜き11連続防衛を達成。

流れるような動きで見せた見事な一本でした。

ピーター・アーツ伝家の宝刀ハイキック

続いて紹介するのは、K-1のレジェンド ピーター・アーツがジャン・クロードとの第一戦で、実況に「見逃したやつは一生後悔するでしょう」と言わしめた見事なKOです。

96年当時、アーツは13連勝で最多連勝記録を持っており、この試合に勝てば14連勝です。

試合が始まるとアーツがじわりじわりとプレッシャーをかけていきます。
キックで距離を取るクロードですが、徐々にアーツがプレッシャーを強めていきます。

そして、クリンチをほどいた間際、アーツのハイキックがクリーンヒット。
大の字になりピクリとも動かないクロードにレフェリーはすぐに試合を止めます。

アーツが突き放すようにクリンチをほどき、クロードが気を抜いた一瞬の隙きをついて見事にテンプルを撃ち抜いています。

実況の「このキックを見逃したやつは一生後悔するでしょう」という言葉どおり、衝撃的なKOでした。

マイケル・ペイジ トルネードキック

続いては、マイケル・ペイジ vs. ベン・ディッシュマンでの華麗な大技を紹介します。

マイケル・ペイジは現在Bellator(ベラトール)の第一線で活躍している総合格闘家で、Bellator最多KO記録を持っています。
そんなペイジのプロデビュー戦でのシーンです。

試合が始まるとすぐにベンがタックルを仕掛けますが、ペイジはなんなく切ります。
再びテイクダウンを狙うもさばかれるベン。

動きを見切ったペイジは得意の”舐めプダンス”を踊り始めます。
ノーガードで顔面を近づけるなどやりたい放題です。
何度もタックルを仕掛けるベンですが、スピードとテクニックで勝るペイジには通用しません。

そして、ペイジが両腕をだらりと下げノーガードでコーナーにつめると、一回転しジャンピングハイを炸裂させます。
ふらつきダウンするベンですが、勝ちを確信したペイジは目線を外に向け直立不動のパフォーマンス。
そしてレフェリーストップとなりました。

この一回転し勢いをつけた見事なジャンピングハイはスピニングキックやトルネードキックと呼ばれました。
ペイジが身体能力の高さを遺憾無く発揮した大技でプロデビュー戦を華々しく飾りました。

とんでもない体重差 奇跡の一撃

続いては、とんでもない体重差の試合で放たれた奇跡の一撃を紹介します。

マイティ・モー vs. ガオグライ・ゲーンノラシン。
この試合は132キロのマイティ・モーと79キロのガオクライの対戦で、なんと体重53キロ差という行うこと自体が馬鹿らしいほどのマッチメイクです。
しかし、無差別級であるK-1 WORLD GP(グランプリ)ではそれが成立しました。

マイティ・モーは重いサモアンフックを武器にKOの山を築いたハードパンチャーです。
一方ガオグライはK-1GPソウル大会で全選手中最軽量ながら優勝。
イグナショフにも勝ったことのある実力者です。

試合が始まると、スピードで上回るガオグライが距離を取り蹴りで試合を組み立てますが、マイティ・モーがパンチを振るえば吹き飛んでしまうほどのパワー差です。
ハイキックを当てても効きません。ミドルを当てても軽く跳ね返されてしまいます。

距離を取るガオグライを追いかけるマイティ・モー。
ガオグライの蹴りを軽々と吹き飛ばします。
圧倒的なパワー差にガオグライがKOされるのは時間の問題だと誰もが思っていたでしょう。
その矢先でした。突如ガオグライのジャンピングハイが炸裂。
サモアの巨体がキャンバスに転がり落ちます。
一瞬の出来事に会場は騒然。

飛びかかるようなジャンプで全体重を乗せたガオグライのキックが、マイティ・モーのテンプルを打ち抜いたのです。
53キロという体重というハンデを覆すにはこれしかないという大技がクリーンヒット。
身体がいうことをきかないマイティ・モーはテンカウントでKOとなりました。

誰もが無理と思った体重差を一発でひっくり返した、漫画のようなKOでした。

歴史的一撃逆転

続いても劇的な逆転KO劇、2007年に行われたバダ・ハリ(バダハリと読む) vs ルスラン・カラエフの2回目の対戦です。

2000年代中盤に台頭してきた次世代の2人ですが、因縁は半年前から始まります。
1RカラエフにKO負けを喫したバダ・ハリですが試合後、カラエフのキックがダウン後の追撃、と主張し大激怒。
しかし、カラエフは「膝がつく前に蹴っていたのだから反則ではない」と主張し、結局結果は覆りませんでした。
これに納得のいかないバダ・ハリは大暴れしたのです。

その約半年後に組まれたのがこの試合でした。

因縁のリベンジマッチですが試合前、バダ・ハリは
「前回は前回、今回今回と割り切っている。気持ちは切り替えた」
と語っています。

試合が始まると、距離を詰めてパンチを打ち込んでくるカラエフと、リーチを活かしカウンターを狙うバダ・ハリ
1Rから激しい打ち合いに、会場はどよめきます。

そして2R、ガンガン前に出てくるカラエフがパンチを効かせ、バダ・ハリ、ダウン。
また、前回と同様カラエフがパンチでKOするのかと思っていた矢先でした。

バダ・ハリが立ち上がり試合再開、のそりと近づいていき左フックを放ってきたカラエフに、バダ・ハリがカウンター一閃。
今度はカラエフがダウンします。
つい数秒前までバダ・ハリが倒れていたキャンバスにカラエフが倒れています。

この衝撃的な展開に観客は大興奮。
失神したカラエフはそのまま立ち上がることなく、バダ・ハリのTKO勝利となりました。

ダウンを奪ってやや大振りになったカラエフの左に、ここしかないというタイミングと位置にヒットした見事なストレートです。
追い込まれた状況で実に冷静なバダ・ハリ。
打ち終わりに飛び出たマウスピースを戻す余裕があるほどです。

半年前の雪辱を果たすとともに、歴史に残る大逆転を演じた一撃でした。

千年に一度のKO

最後に紹介するのはこの一撃。
ジェロム・レ・バンナ vs フランシスコ・フィリオでの一撃です。

フィリオはデビュー戦で、実力者のアンディ・フグを1R1撃KO、2戦目、3戦目も1R1撃KOと、”一撃必殺”の異名を持っていました。

一方バンナは、左腕を怪我する前、肉体をビルドアップした全盛期で、
試合前、
「会場から一番近い病院のベッドをフィリオのために予約しておいてやってくれ」
と、かなり殺気立っている状態でした。

試合が始まると両者距離を取り合い、攻撃が当たっていなくても会場がどよめくほど、緊張が張り詰めていました。

両者、決定打がないまま2分すぎになると、その瞬間が訪れます。

バンナが肩でフェイントし、やや後ろにステップすると、勢いをつけて左ストレートを放ちます。
体重が乗ったバンナのパンチが、腕が伸びたちょうど良いところでフィリオの顎にヒット。
これ以上ないクリーンヒットです。

これをくらったフィリオは失神。
ロープに腕をかけ、目を開けたままピクリとも動きません。

一撃必殺の異名を持っていたフィリオが、一撃で失神KO負けをしたのです。

衝撃の光景に解説を務めていた石井館長は興奮気味に
「駄目だ駄目だ。危ない危ない」
と叫んでいました。

緊張の時間が続く中、バンナはまさに一撃で試合を終わらせたのです。

試合後バンナは、フィリォが意識を取り戻して悔し涙を流しているところに駆け寄り、「泣くな!君は極真の王者なんだから!」と激励したそうです。

その後、この試合は”千年に一度のKO劇”と呼ばれ、多くの人がK-1ベストバウトに挙げる試合となりました。

全盛期のバンナが見せた”千年に一度の一撃”でした。

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