先程おこなわれた、井上尚弥vsタパレスの試合後インタビュー。
タパレスに対して失礼な質問が多かったという声がいくつか上がっていますね。
今回は両者のコメントをまとめました。
12月26日、有明アリーナにて行われたプロボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一戦でWBC・WBO王者の井上尚弥がWBAスーパー・IBF王者のマーロン・タパレスを10R1分02秒、右ストレートでKO勝ちを飾った。これで史上二人目の2階級4団体統一王者となった。
試合は、サウスポーのタパレスは高くガードを上げ中々隙を見せない。両者距離を取り、決定打が生まれない時間が続く。
4R井上がダウンを奪い、その後両者時折パンチをヒットさせる展開になる10R、開始1分での井上が立て続けに右ストレートを放つ。
ガードをくぐり抜けテンプルにヒット。ダメージがたまっていたのか、タパレスが崩れ落ちた。
タパレスはテンカウントで立てず井上が10RKOとなった。
井上尚弥vsタパレス試合後のコメント
マーロン・タパレス
タパレスはいくつか傷があり悔しそうな顔で会見場に現れるた。
ー井上の印象は?
「改めて井上選手はボクシングが上手いなと感じました。そして、想像以上にスピードが速いと思いました。
速かったので合わせることができなかった」
ー敗因は?
「井上のスピードが速くそれに追いつけなかったのが原因かと思う」
ー10Rの右で効かされたのか、それともダメージが蓄積していてダウンしたのか
「(右が)奇麗に決まったのでそれが原因だと思います。
この一発が試合を決めました」
ー試合前に言っていた「井上選手の弱点」と言っていたがどういう対策だった?
「できることは全てやりつくしたが、起きることが起きてしまったと言うしかない。」
ーこれから井上選手と戦うボクサーにアドバイスはありますか?
「グッドラック(笑)」
ー井上選手のパンチ力はどうでしたか
ボディをいくつかもらっていたが体は大丈夫ですか?
どのパンチが一番効きましたか
「実際にパンチを浴びてみて井上選手のパンチはすごい強かったと思います
ボディにパンチを浴びましたが今はなんともありません。
そんなにパンチ当たってなかったよ(笑)まあストレートが一番効いたかな」
ー井上はムロジョン、ネリと戦うことになると思うが、どういう戦いになると思いますか?
「実際試合を見てみないとわからないと思います」
ー(コーチへ)タパレス選手の良かったところ、悪かったところを教えてください
「非常によくやったと思います。できることは全てやった。対戦相手を苦戦させることができた。
今までの試合で一番良かったと思う。いずれまた世界チャンピオンになると信じています」
井上尚弥
ー四本のベルトどういう感覚で見ていますか?
「スーパーバンタム級で2試合でこの4本集められたのも、達成感はありますけどここは通過点として捉えていたので、今日の嬉しさを噛み締めながら次戦に向けてがんばって行きたいとおもいます。」
ータパレスの感想は
「ディフェンスが非常に優れていて、後ろ重心の構えでいたので中々クリーンヒットを当てることができず、10Rまでいきましたけど結果KOで勝ててよかったです」
ーどの辺りでいけるなという手応えはありましたか
「手応えはなかったんですけど、10Rタパレスが崩れ落ちた時、こんだけダメージが蓄積されてたんだという気持ちだったので、タパレスの苦しい表情を見せないという頑張りに(ダメージを)読み取ることができなかったですね」
ー来年再来年どんな戦いを見せてくれますか?
「自分としては決められた試合をするだけなんで、そこは大橋会長にまかせてどんな戦いが待っているか楽しみにしていたいと思います。」
ーイメージしていたタパレスと実際は違うなと思ったところは?
「自分はタパレスの攻撃力を過大評価して進めていったんですけど、ディフェンス面が思ったよりすごくて 意外とパンチが当てられなかったなという感じで戦ってましたね」
ー4Rダウンを奪ったあと、井上選手が下がる場面が多かったが意図的だったのか
「そこは試合の駆け引きがあるので、ダウンをとって攻めすぎずカウンターを狙ったりとか、自分が攻めたり出させたりいろんな考えで試合を進めていました」
ー37歳まで現役を続けるという話があったが
「35歳までとは言ってましたけど、自分のパフォーマンス次第では続けたいかなという気持ち
年齢とともにパフォーマンスが落ちてくれば、35歳前でも全然考えることですし、大橋会長と父の方で判断してもらっていい終わりが見えればなと」
ー判定決着はよぎりましたか?
「よぎりましたね。ただなんとしてでも優勢に進めているので倒したいなという気持ちもありましたし、無理してKO狙えるほどボクシング甘くないので冷静に戦いました」
ー頭を付けあってボティの打ち合いはあまり見たことなかったがどうだったか
「今までそういった試合をしてなかっただけで練習ではよくしているので、どうという気持ちはなかったですね」
ー7-8R辺り、意地になって当ててやろうという感じがしたが
「意地というか、タパレスをどう崩していこうかというか、軽いパンチでもクリーンヒットを当てていけば崩せていけるとも思ったし、そこは意地というか進め方というか」
ー2階級4団体統一してリング上から見た景色は今までと違いましたか?
「1年前、見せてもらった景色と似たような景色というか、自分の中でも感動的でしたし、それを見せてくれたファンにも感謝しますし、この4本のベルトを今後どうしていくか、どうなってもまた熱い試合を見せたいなと思います」
ー(大橋会長へ)どうタパレスを崩していくプランだったのか
「2階級4団体統一は全てKOで取った。全部KO勝ちだったのは本当に大きい。
井上尚弥改めて本当にすごいと実感した。
タパレス楽勝ムードが漂っていたが、真吾トレーナーを含めて油断は全く無く警戒していたので、警戒通りの選手でした」
ー(真吾トレーナーへ)
「一番はホッとしているところ。
タパレスの最新の動画を見た時、テクニックがあるのを再確認できていて、インターバル中 尚弥がパンチが当てづらいと言っていた。
コツコツ当てていけばいいとアドバイスしていた。タパレスは思いのほかディフェンスが良いのかなと思った。」
試合後、リング上での井上尚弥のコメント
「非常にタフで気持ちの強い選手でした。自分が戦前予想していた通りの選手でした。またそんな選手に10ラウンドKOで勝つことができて、本当に自分がやってきたことが証明されて、ホッとしています。ポイント的にリードしているなというのは感覚的につかんでいたが、非常にポーカーフェースできいている様子とかを耐えていたので、正直、10ラウンド崩れ落ちた時はビックリしましたけど」
「自分もいいパンチを蓄積させていたので、相当ダメージはあったのかなと思います。自分も非常にピリピリしながら試合を進められた。来年5月に噂されている試合というものが実現するかどうかはこれから交渉を詰めていくところですが、皆さんファンが喜ぶような試合、見たいという試合を実現していきたいと思いますので、どんどん声を上げていただけたらと思います」
ここでいう、「来年5月に噂されている試合」はルイス・ネリのことですね。
日本のボクシングファンと因縁があるネリですが、いよいよ対戦が濃厚となってきましたね。
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