朝倉未来vsメイウェザー 勝機はあるのか~メイウェザーがダウン寸前、朝倉未来の作戦~

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2022年9月25日に行われる朝倉未来vs. フロイド・メイウェザー。

ほぼ全てのボクシング関係者や格闘技関係者がメイウェザーの勝利を予想しているこの試合ですが、何が起こるかわからないのが格闘技です。

朝倉選手に勝機はあるのか、朝倉選手の作戦と、かつてメイウェザーがダウン寸前まで追い込まれた場面と比較し、朝倉選手の有利な点を考察していきたいと思います。

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目次

朝倉未来vsメイウェザー 勝機はあるのか~メイウェザーがダウン寸前、朝倉未来の作戦~

朝倉未来の作戦

朝倉選手が自身のチャンネルの動画などで発言している作戦やパンチが次のとおりです。

  • 被弾覚悟で前に出る
  • ボクサーにはないリズムで戦う
  • 左のロングフック
  • プルカウンターに対してアッパーのカウンター
  • ジャブを外にかわしてアッパーのカウンター

被弾覚悟で前に出る

この作戦は実際に多くのボクサーが実行し、メイウェザーを苦しめました。
メイウェザーが対戦した相手の中で、実質勝ったのではと言われているカスティージョ、前半は勝っていたと言われているデラ・ホーヤ、ダーティーなインファイトで苦しめたマイダナなどはプレスをかけ距離をつめる作戦でした。

体格で勝る朝倉選手と相性が良いと言えると思います。

カスティージョ戦はライト級で、今より好戦的で経験も技術も違っていますが、マイダナ戦はウェルター級で対戦時期も後期で参考になるのではないでしょうか。
また、正統なボクシングではなくがむしゃらにパンチを繰り出すという作戦も近いでしょう。

しかし、前に出れば必ず優位に進められるというほど甘くありません。
前に出続けたハットンは強烈なチェックフックのカウンターをもらいKOされました。

メイウェザーの特徴として、試合が進むになるにつれ相手の動きを読み、優位に試合を展開していくというのがあります。
いずれの試合も、後半になるにつれメイウェザーがポイントを取っていきました。
しかし、今回の朝倉選手との試合は3R制です。
メイウェザーが朝倉選手の動きを見切る前に、インファイトで攻め立てるという作戦は理にかなっているかもしれません。

ボクサーにはないリズムで戦う

これは、総合格闘技出身のコナー・マクレガーがまさに当てはまるでしょう。あとは、反則スレスレのラフファイトを展開したマイダナも少し当てはまるでしょうか。

マクレガーはボクサーにない構えで、ジリジリとステップし、ボクサーにはないモーションでパンチを放っていました。
この戦い方に、元ボクシング世界王者の内山選手もメイウェザーはやりづらそうだったと語り、朝倉選手に総合格闘家のリズムで戦うことを勧めていました。
試合まで2ヶ月くらいしかないことを考えると、付け焼き刃でボクシングテクニックを身につけるより可能性を感じます。

左のロングフック

このパンチは朝倉選手が内山選手とのコラボ動画で教わっていたパンチの一つで、L字ガードで上体を後ろに傾けながらディフェンスするメイウェザーの特徴に合わせたパンチです。

2004年に対戦し、いいパンチをヒットしていたコーリーはこの左ロングフックを当てています。
L字ガードの構えで右手で顔面をガードするメイウェザーですが、顎にヒットしています。
この時コーリーが放ったのは左フックですが、その軌道は通常のフックのように外側から回り込むものではなく中心に向かっています。
L字ガードは右手と左肩で顔面をガードするスキの少ない構えです。
しかし、身体を右に傾け左手を押し込むようなストレート気味のパンチで、オーバーハンドでありながらガードの内側の隙間にヒットしています。
このような軌道で打てれば、メイウェザーの顎をとらえられるかもしれません。
朝倉選手のパワーは内山選手も「当たれば倒れる」と太鼓判を押していただけに、当たるところが見てみたいですね。

プルカウンターに対してアッパーのカウンター

このパンチも内山選手とのコラボ動画で教わっていたもので、メイウェザーのプルカウンターに対してアッパーのカウンターです。

プルカウンターとは相手のパンチをスウェーなど上体を後ろに引いてかわし、打ち終わりを狙うカウンターで、メイウェザーが得意とし多用する技です。

そしてメイウェザーはプルカウンターを打った後、ダッキングしながら横に移動する”パンチアンドロール”というテクニックで相手の反撃をかわします。
このパンチアンドロールでメイウェザーの上体が前かがみになったところにアッパーを当てるという作戦です。

実際にマクレガーはこのパンチを狙い、当てたことがあります。
しかし、そこはメイウェザー。その後すぐに対応してみませます。

他に、アッパーではなくオーバーハンドですが、プルカウンターにカウンターを当てメイウェザーをぐらつかせた選手がいます。
マルコス・マイダナです。
これまで何度もマイダナのジャブにプルカウンターを当てていたメイウェザー。
3R終了間際、マイダナのジャブにプルカウンターを狙ったメイウェザーですが、これはワンツーで逆にカウンターをもらってしまいました。
ゴングに救われたメイウェザーでしたが、歯が抜けてしまうほどのクリーンヒットでした。

しかし、その後マイダナはクリーンヒットを奪えず、試合が進むにつれメイウェザーの一方的な展開となりました。

メイウェザーのプルカウンターには多くの名選手がやられており、そのプルカウンターに狙ってカウンターを当てるのは難しく、試合が進めば進むほど至難の業と言えるでしょう。
やはり、序盤の数少ないチャンスを物にできるかが鍵になるのではないでしょうか。

ジャブを外にかわしてアッパーのカウンター

このパンチも内山選手とのコラボ動画で教わっていたものです。

外にかわしてアッパーのカウンターといえば、アッパーの名手デービスがサンタ・クルス戦で見せたアッパーが思い浮かびますが、果たしてメイウェザーに通用するのでしょうか。

サンタ・クルスが被弾した場面は、サンタ・クルスが不用意に右を同じモーションで3連打し、その3発目に合わされていました。
メイウェザーが同じようなわかりやすい動きをすると思えません。
しかも、ジャブに対してのカウンターですので、神がかり的な難易度ではないでしょうか。

メイウェザーは相手をなめていても決定的なスキを見せるタイプではないことを考えると、当たるとしたら年齢的な衰えやアクシデントでしょうか。
現実的にかなり難しいと感じました。

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メイウェザーが効かされたシーン

朝倉選手の勝機として被弾覚悟で前に出てアグレッシブで優位に立つ、というものがありますがもう一つ、パンチを効かせるというパターンがあります。

メイウェザー相手にパンチを効かせるのは至難の業ですが、たった一発で試合がひっくり返ることがあるのが格闘技です。

これまで朝倉選手の作戦に対して、メイウェザーの過去の対戦から考察してみましたが、他にもメイウェザーが効かされた数少ないシーンがあるので、そこから考察してみましょう。

シェーン・モズリー戦

2010年に行われたモズリー戦では、メイウェザーあわやダウンというシーンが見られました。

初回からボディジャブを放っていくモズリー。
メイウェザーに下を意識させたところで、2Rボディジャブからのワンツーをクリーンヒットします。
ぐらつき必死にしがみつくメイウェザー。メイウェザーのこんな姿はめったに見られません。

しかし、メイウェザーは下がらずにガードを固め前に出て、距離を潰していきます。
すると打ち合いの中で、またも強烈な右クロスを被弾、膝が落ちさらに追撃をもらい足元がふらつきます。
特に最初の一撃はカウンターでもろにテンプルにヒットしており、普通の選手ならKOされているでしょう。
メイウェザーの打たれ強さもわかるシーンです。

メイウェザーはしばらくガードで猛攻をしのぐと、再び前に出て距離を潰し、ラウンド終盤にはパンチをヒットさせモズリーの動きを止めます。

そして次のR以降、徐々にメイウェザーが試合を支配し、終わってみれば文句なしの判定勝利となりました。
やはり、異常な対応力のメイウェザーを仕留めるには序盤でKOしないと難しく、それは誰も成し遂げたことがありません。

ザブ・ジュダー戦

2006年に行われたザブ・ジュダーとの戦いでは、判定ではダウンとならなかったものの実質のダウンを奪われました。

この試合はスピードスターのジュダーがメイウェザーのスピードを上回るという珍しい展開です。
2R、メイウェザーのボディストレートにジュダーが右フックを合わせると、メイウェザーがキャンバスに手をつきます。
直ぐに立ち直したメイウェザーですがこれはルール上ダウンになります。
しかし、これを見逃したレフェリーはダウンを取りませんでした。

その後、試合は徐々にメイウェザーが優位に進め、大差の判定勝利となります。

デマーカス・コーリー戦

2004年に行われたデマーカス・コーリーとの戦いでは、先ほど紹介した左ロングフック以外にもいくつかメイウェザーをピンチに陥れた(おとしいれた)パンチがありました。

4R、打ち合いの中でコーリーの右のオーバーハンドがカウンターでクリーンヒットします。
さらに追撃を被弾しロープを背負うメイウェザー。得意のロープアドープです。
この時、L字ガードでスウェーしながらかわすメイウェザーですが、被弾しているパンチがあります。
左のロングフックです。ボディで腕を下げさせてから顔面への左フック。
右フックですと肩の上を滑らされてしまうので、やはり左のロングフックはキーになるかもしれません。

その後、さらに左のオーバーハンドを被弾しますが防戦一方になることなく前に出ます。
メイウェザーは次第にリズムを掴み、試合終盤にはダウンを奪い大差判定勝利しました。

いずれのシーンに共通して言えることはメイウェザーが効かされたシーンは試合序盤で、終盤になるにつれメイウェザーの優位になる。効いたパンチはモズリーの一発を除いて全てカウンターです。

これらのことを考えると、パンチを効かせるには意図的か偶然かに関わらずカウンターで当てる必要があるようです。
そのためには、なるべく試合序盤でメイウェザーに手を出させないといけません。

朝倉未来の有利な点

絶対不利と言われている朝倉選手ですが、有利な点はないのでしょうか。
朝倉選手の有利な点は次のとおりです。

  • メイウェザーの年齢が45歳、引退から5年
  • 3ラウンド制
  • 体格で勝っている

メイウェザーの年齢が45歳、引退から5年

メイウェザーの年齢、ブランクが一番の有利な点ではないでしょうか。
対して朝倉選手は30歳、格闘家として一番いいと言える時期です。

これまで紹介してきたメイウェザーの試合は現役時代のものです。
その頃よりも確実にスピードや反射神経、試合勘は落ちています。

しかし、練習熱心なメイウェザーは定期的に練習を続けていると考えられ、エキシビジョンマッチとはいえ事前のキャンプもかかしません。
2022年6月には元スパーリングパートナーであるボクサー、ドン・ムーアと対決し8Rにボディでダウンを奪っています。
ドン・ムーアはボクサーで、当然ボクシングスキルは朝倉選手より上です。
この試合を見ると、メイウェザーは現役時代より動きは落ちたものの、まだ並のボクサーが簡単にパンチを当てられる選手ではないと感じました。

3ラウンド制

この試合が3ラウンド制ということも朝倉選手にとって有利な点といえるでしょう。
これまで紹介してきた通り、メイウェザーは試合が進むにつれ相手の動きを見切り、試合を支配していきます。

パンチを効かされたシーンも試合序盤です。
メイウェザーが本領を発揮する前に試合が終わるこのルールは朝倉選手にとって有利に働くはずです。

体格で勝っている

この試合は70キロ契約で、朝倉選手の減量前の体重が79キロ、メイウェザーは72キロとのことなので、当日体重を戻すことを考えると、朝倉選手のほうがより重たい体重で試合をすることができます。
天心戦のように、ガードの上から吹っ飛ばされることはないでしょう。
そして、この体格差は被弾覚悟でプレスをかけるという朝倉選手の作戦にマッチしています。

しかし、メイウェザーは2021年6月に体格差のあるローガン・ポールと試合を行っています。
ローガン・ポールは身長が15センチ高く、体重が20キロ重いという、とんでもない体格差でしたが、メイウェザーのペースで試合は終了しました。
ローガン・ポールはYouTuberですが、ただの素人ではなくプロボクシングの経験があります。

このことを考えると、体格差で朝倉選手が有利なのは間違いないですが、試合を決めるほど有利とはいえないと思います。

試合展開の予想

自分なりにメイウェザーの展開を予想すると、これまでのメイウェザーの現役時代の試合やエキシビジョンを観るに、1~2Rは無理して攻めずにアウトボクシング主体で、打ってくるのは細かいパンチと予想します。
天心戦では、天心選手のパンチがかすったのをきっかけに1Rから倒しに行きましたが、あれは体重差で劣る天心選手のパンチが効かないと分かったからこその判断だと思います。
しかし試合は3R制なので、3Rに有効打を当てに来ると思います。そして、KOを狙わずにポイントアウト。
メイウェザーのプライド、ブランド的に総合格闘家に負けることはもちろん、互角の印象も持たれたくないでしょう。

この試合のルールが判定なしのKO決着なのか判定ありなのかまだわかりませんが、判定なしであれば尚更無理にポイントを取ってくることはしないでしょう。

個人的に見たい試合展開としては、1Rに朝倉選手がいいパンチを当て、メイウェザーが攻めざるを得ない状況になることです。
そうなればよりメイウェザーが本気で攻めてくるでしょうし、真剣な試合が見られそうです。
逆に1Rメイウェザーに取られてしまったら、メイウェザーがディフェンスに徹してポイントアウトする展開が濃厚なので面白くない試合になりそうです。
ディフェンスに徹したメイウェザーに一泡吹かせるのは限りなく不可能に近いでしょう。

結論

これらのことを考えると、やはり朝倉選手がメイウェザーを倒すのは難しいと考えます。
自分なりに考えた朝倉選手が勝つパターンは、3R制というルールを生かして朝倉選手が序盤から攻め立て、メイウェザーがペースを握る前に試合終了のゴングとなれば、アグレッシブで判定勝ちという可能性もあるのかなと思います。

しかし、それでもメイウェザーが完璧にディフェンスし、3Rでカウンターを当てていく展開のほうが想像しやすいのは私だけではないでしょう。

そうは言っても何が起こるかわからないのが格闘技。
朝倉選手の打撃センスは多くの格闘家に評価されていますし、朝倉選手自身このビッグチャンスに懸ける思いは強いと思います。
何かと批判の多いこの試合ですが、私は楽しみにしています。

ぜひ皆さんが考える朝倉選手の勝機や勝ちパターン、試合展開をコメント欄にて教えていただけると嬉しいです。

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