ボクシングにおいて衝撃的なKOは数多くありますが、今回はそんな中でも思わず唸ってしまうような美しいKOを紹介していきます。
【ボクシング】美しすぎるKO!TOP10
人間離れしたKO
最初に紹介するのは、人間離れした身体能力が生んだ驚きのKOです。
ロイ・ジョーンズ vs. グレン・ケリー、ジョーンズが持つWBA・WBC・IBF世界ライトヘビー級のタイトルをかけておこなわれた試合です。
ロイ・ジョーンズはずば抜けた身体能力と反射神経を生かした、型破りなボクシングスタイルで有名な選手です。
重量級4階級制覇の王者で、歴代でも最強ボクサーの一人とされています。
ケリーとの試合では、おそらくジョーンズのハイライトの中でもっとも有名なシーンが生まれました。
試合が始まると、いつものように変幻自在なステップで、一方的に攻めるジョーンズ。(2:41)
6Rには戦慄のボディでダウンを奪います。
そして7R、なんとロープ際でジョーンズが両腕を後ろに組み、ノーガードでケリーの前に顔を差し出したのです。
ケリーは慎重にジャブを放ちますが、ジョーンズがそれらを全てかわすと高速の右でカウンターを決め、ケリーはダウン。
未だかつて、ボクシングでこんなシーンがあったでしょうか。
ノーガードでパンチをかわしただけでなく、一撃で相手を仕留めたのです。
そのままケリーは立ち上がれず、ジョーンズのKO勝ちとなりました。
この衝撃的な光景に、会場の歓声はしばらく止みませんでした。
何が起こったのかわからないほどの一閃
続いては、一瞬なにが起こったのかわからないほどの一閃を紹介します。
フェリックス・ベルデホ vs セルヒオ・ヴィラヌエバ、ボクシングの試合です。
ルデホは後に、日本の中谷正義選手と劇的な一戦を交えることになる選手です。
試合が始まると、互いに距離を測りジャブの差し合い、慎重にパンチを放っていきます。
次第にベルデホが距離を掴んでいき、左フックのカウンターを狙う場面が増えてきます。
セルヒオがプレッシャーをかけ、ベルデホが下がりながらカウンター、コンビネーションを狙う展開が続きます。
そして3R、その瞬間は突如として訪れます。
セルヒオがプレッシャーをかけ、ベベルデホをロープに詰めると、一閃。
少し間を置いてセルヒオが前のめりに倒れます。
立ち上がるもふらふらのセルヒオに、レフェリーはTKOを宣告しました。
セルヒオが放った右アッパーをクロスするように被せた、ベルデホの右フック。
セルヒオのがら空きとなったアゴにピンポイントでヒットしています。
この一撃をくらったセルヒオは一瞬にして立ったまま失神。
ゆっくりと前のめりに倒れました。
スローで見ないと一瞬、なにが起こったのかわからないほどの高速のカウンターです。
この衝撃的なKOは、ノックアウト・オブ・ザ・イヤーに選ばれました。
病院送りにした神の左
続いては相手を病院送りにした神の左を紹介します。
山中慎介 vs トマス・ロハス。
山中選手が持つWBC世界バンタム級王座の2回目の防衛戦です。
山中選手は、”神の左”と呼ばれる伸びの良い左ストレートで、数々のKOの山を築いた選手です。
後にWBC世界バンタム級の王座を12連続防衛する名チャンピオンで、この時は無敗でした。
一方、ロハスは元WBC世界スーパーフライ級王者の実力者です。
試合が始まると、ジャブ、左ストレートを狙っていく山中選手に、ロハスがフックを合わせていく展開になります。
1R終了10秒前、山中選手の右フックにロハスがぐらつきますがゴング。
2R、山中選手の左を警戒するロハスに右フックがヒットし、腰が落ちあわやダウンという場面が見られます。
6Rには、山中選手の左で再びロハスの腰が落ちダウン寸前になります。
山中選手の伸び切った拳がロハスの顎をとらえました。
誰もが警戒する山中選手の左ですが、面白いように当たるのが不思議なパンチです。
以前、朝倉未来選手がコラボした際に「めちゃくちゃ見ずらい」と驚いていました。
仕留めにかかる山中選手ですが、ロハスは必死に打ち返ししのぎ切ります。
そして7R、完全に流れを掴んだ山中選手の神の左がついに炸裂します。
ジャブで慎重に距離を取るロハスに、突如山中選手のワンツーがヒット。
ふらつくロハスに更に左を追加すると、ロハスは一瞬にして脱力。
糸が切れたマリオネットのようにその場に崩れ落ちました。
前のめりに倒れたまま意識朦朧とするロハスを見て、レフェリーはTKOを宣告。
左ストレート、右アッパーを効かされなんとか打ち返してきたロハスを切って落とすように決まった左ストレート。
スローで見てみると、ピンポイントに顎にヒットしています。
ヒットした瞬間、激しく飛び散ったロハスの汗がそのインパクトの強さを物語っています。
山中選手の左はよく相手の顎にピンポイントにヒットします。
以前、大和心(しん)トレーナーが山中選手専用のミットとグローブを公開していましたが、相手の顎に当てると想定されている部分だけ削れていました。
そこを狙い撃つ特訓の成果なのでしょう。
この一撃にロハスはしばらく立ち上がれず、試合後、記者会見を行わずに病院へ直行しました。
(検査の結果問題なし)
神の左が見せた日本ボクシング史に残るKOでした。
野獣が見せた芸術的KO
続いては伝説のボクサーがデビュー8戦目で見せた華麗なKOを紹介します。
マイク・タイソン vs. マイケル・ジョンソン。
タイソンといえば知らない人がいないほどのレジェンドボクサーですが、このときはデビュー8戦目で、7連続KO中でした。
プロデビューから約半年後の試合で、一ヶ月に一回以上の超ハイペースで試合をしていた時期です。
相手のジョンソンは身長196センチの長身です。
試合が始まると、タイソンがゴングと同時に上体を振りながらジャブ、強烈なフックを放っていきます。
ヘッドスリップしながらサイドにステップし角度を変えアッパー、ダッキングを駆使して相手のパンチをかわします。
タイソンというと圧倒的なパワーの印象を持つ人が多いですが、こういったテクニカルな動きがタイソンの真骨頂です。
そして、ジョンソンをコーナーにつめたあとは、ウィービングで全てかわし、レバーブローを叩き込みます。
ヘビー級とは思えない俊敏性です。
立ち上がったジョンソンですが、タイソンがゆっくりと近づいていくと、今度は顔面に右を叩き込み試合終了。
試合が始まってわずか39秒でKOしたのです。
衝撃のKOでしたが、何事もなかったかのようにリラックスしているタイソンの様子には、末恐ろしさを感じます。
このKOでタイソンはデビュー後、連続KO記録を8に伸ばし、その後19まで伸ばすことになります。
ステップやボディワークなどのディフェンススキル、スピード、パワーなど、わずか39秒の間にタイソンの強さが詰め込まれていた試合です。
特に、ウィービングでかわしてから連動的なボディはもはや芸術でした。
タイミングがパワーを超えた瞬間
続いては、あと一歩まで追い詰められながらも一撃でひっくり返した美しいカウンターKOを紹介します。
アンディ・リー vs. ジョン・ジャクソン。ボクシングの試合です。
リーは後にWBO世界ミドル級王者となる選手で、アマチュアで実績のあった選手です。
一方、ジョンは元世界2階級制覇王者のハードパンチャー、ジュリアン・ジャクソンの息子で、父ジュリアン譲りの強打を武器にしながら、その一方で打たれ脆い面がありファイトスタイルも父親に似ている選手です。
試合が始まると、出入りが速いリーに対してゆったりと構えるジョン。
終盤にさしかかると、右を炸裂させダウンを奪います。
リーの左フックに被せた強烈な右フック。
父ジュリアンを彷彿とさせる一撃です。
立ち上がったリーに、再びジョンの強烈な右が襲いかかります。
リーがこれを凌ぐと、ジョンは慎重になりゴング。
2R、一発を狙うジョンに、リーは1Rより慎重に距離を取ります。
しかし2分半、コーナーにつめられるとジョンが強打を打ち込んできます。
一発でも直撃したら即KOになりそうなスイングです。
そして3Rー4Rと、距離を取り続けるリー。
何発かジョンが当てますが、決定打は生まれず5R。
距離を取るリーがロープに詰められ、ジョンの猛攻が襲いかかります。
そして逃げるリーをジョンが追い詰めた瞬間でした。
リーの右がカウンターでヒット。
顔からキャンバスに崩れたジョンは失神。
すぐにTKOとなりました。
リーを追い詰め大ぶりになったジョンの右に合わせた、コンパクトなショート。
強打者ジョンのフルスイングよりも、リーのコンパクトなショットが試合を終わらせました。
よく、KOするのに必要なのはパワーよりもタイミングだ、と言いますが、このショットはまさにそれを表したような一撃です。
奇しくも、逆転された側のジョンの父ジュリアンが24年前に見せた、一撃逆転KOを彷彿とさせる試合となりました。
超高速連打で釘付けにしたKO
続いては、超高速連打が決まった試合を紹介します。
シュガー・レイ・レナード vs. アンディ・プライス。
レナードはウェルター級歴代最速とも言われるスピードで、特にパンチの回転力がケタ外れに速く、スーパーエキスプレスと称されていました。
ボクシング史に残る名ボクサーですが、この時はまだ世界チャンピオンになる前で、この次の試合で世界タイトルを獲得します。
しかし、オリンピックでは金メダルを獲得しており、すでにその強さは誰もが認めるところでした。
試合が始まると、レナードがボディワークとステップで相手のジャブをかわしながら、高速のジャブを飛ばしていきます。
そして、右ストレートからのコンビネーションでアンディをぐらつかせると、すぐにロープに詰めます。
チャンスですがすぐにラッシュをかけず、様子を見ながらコンビネーションを当てていくレナード。
そして、相手が効かされグロッキーになると、怒涛のコンビネーションで一気に畳み掛けます。
恐ろしいほど回転の速いラッシュです。
数秒の間に一体何発打ち込まれたのでしょう。
転がり落ちたアンディはテンカウントで立てず、レナードの1RKO勝利となりました。
普通ならロープに詰めた段階でラッシュをかけそうですが、慎重に少しづつパンチを当てていき、チャンスと見るや一気に怒涛のラッシュをかけたレナード。
レナードの慎重さと、桁違いのハンドスピードが生んだKOでした。
精密機械のアッパー2選
続いては、プロ・アマを通じて無敗のまま引退したレジェンドボクサーから、2つの美しいアッパーを紹介します。
リカルド・ロペス vs. キティチャイ・ブリーチャ。
ロペスは2階級制覇王者で、ミニマム級においては21連続防衛と長きにわたり支配的な強さを誇っていた選手です。
すきのないファイトスタイルで、ボクシング漫画”はじめの一歩”の”リカルド・マルチネス”のモデルとなっています。
試合が始まると、ロペスはすぐにキティチャイを見切ってしまいます。
細かいステップと懐の深いロペスの構えに、キティチャイのパンチは空を切ります。
そして3R、ロペスのワンツーから左アッパーがキティチャイにクリーンヒット。
ロペスはその小さい身体からは信じられないほど強打者でもあります。
下から突き上げるようなアッパーをくらったキティチャイの身体が跳ね上がっています。
スローで見てみるとしっかりと膝のバネを使っているのがわかります。
そして、アッパーを打ち終わった後もしっかりとコンビネーションが続いています。
ロペスのすごいところは、KOとなるようなパンチをコンビネーションで打てるところです。
ロペスのKOシーンは、よくフィニッシュブローの後もコンビネーションが続いていることが多いです。
続いてはアラ・ビラモア戦でのKOです。
アラ・ビラモア木村のリングネームで日本で戦っていた実力者ですが、ロペスの前では通じませんでした。
8R、ロペスの遠い距離から踏み込んでの左アッパーがビラモアの顎をとらえると、ビラモアはゆっくりと崩れます。
まさかの距離から放たれたロングアッパーにビラモアも驚きだったでしょう。
解説を務めていた浜田剛史さんや実況も、「なんて長いアッパーなんだろう」と驚愕していました。
ビラモアは天井を見つめたまま立ち上がることができませんでした。
スローで見てみると、ビラモアのジャブをヘッドスリップした打ち終わりのカウンターということがわかります。
そして、キティチャイ戦のアッパーと同様に、飛び跳ねるような下半身のバネを活かしたアッパーです。
見ていた人を驚愕させたアッパーでした。
絵に描いたような右クロス
続いては、絵に描いたような美しいカウンターを紹介します。
ユーリ・アルバチャコフ vs. ムアンチャイ・キティカセム、1戦目になります。
ユーリ選手はロシア国籍ですが、日本のジムに所属し日本のボクシングファンにとって馴染み深い選手です。
のちにWBCのフライ級タイトルを9度防衛することになる偉大な選手ですが、この試合はその世界王座初挑戦です。
試合が始まると、上体を細かく揺らしながら素早く出入りするユーリ選手。
そして1R終了間際、ユーリ選手の右クロスが炸裂。
一撃でダウンするムアンチャイ。
ジャブに被せた絵に描いたような右クロスは、ムアンチャイのテンプルを弾き飛ばしました。
この一撃はユーリ選手を代表するショットとなります。
しかしこれはゴングの後でダウンにカウントされませんでした。
3Rになると、ムアンチャイの右で今度はユーリ選手がダウンを喫します。
1Rでもらった右をやり返すようなオーバーハンド。
立ち上がったユーリ選手は下がらずに逆にプレッシャーをかけていきます。
そして、ムアンチャイのジャブにプルカウンターを決め、ムアンチャイをぐらつかせます。
さらに右ストレートでぐらつかせると、左フックを追加しムアンチャイダウン。
まさにシーソーゲームといった展開に会場が沸きます。
立ち上がったムアンチャイを仕留めにかかるユーリ選手ですが、ムアンチャイは逃げずに打ち返します。
ダウンの応酬、打ち合い。まさに名試合です。
残り30秒でユーリ選手が右クロス、右アッパーでダウン寸前まで追い込むもゴング。
そしてこの試合は8Rに幕を閉じます。
終了12秒前、ユーリ選手の右のカウンターがクリーンヒット。
ムアンチャイはキャンバスに顔をつけたまま全く動けず、ユーリ選手がKO勝利を飾るとともに、初の王座獲得、ロシア人としても初の世界王者という快挙を達成しました。
名試合であると同時に、ユーリ選手の必殺技である美しい右クロスが堪能できた試合でした。
最も美しい左フック
続いてはボクシング史において最も美しい左フックと言われているシーンを紹介します。
それはシュガー・レイ・ロビンソン vs ジーン・フルマー、2戦目でのショットです。
ロビンソンは元祖PFPとして、過去歴代で全階級を通じて史上最高のボクサーと言われる選手です。
31歳で引退後、33歳で復帰。
再び王者に返り咲きますが、35歳のときに11歳年下のフルマーに判定負けで王座を奪われてしまいます。
当時、30歳を過ぎて現役のボクサーはほとんどおらず、「ロビンソンは終わった」そんな声も多くありました。
そんなロビンソンのダイレクトリマッチでの一撃です。
5R、ジリジリとプレッシャーをかけるフルマーに、アウトボクシングをするロビンソン。
そして、フルマーが距離を詰めてきた瞬間、ロビンソンの左フックが炸裂。
ロビンソンのコンパクトなスイングがフルマーの顎をとらえ、フルマーはヨロヨロと後ろに倒れます。
フルマーは脚がもつれカウントアウト。
ロビンソンがたった一撃で、リベンジを達成するとともに王座を奪い返したのです。
別角度で見てみると、ロビンソンの無駄のないコンパクトなフォームに反して、フルマーは大きく吹き飛ばされています。
ロビンソンは華麗なファイトスタイルな印象ですが、パワーも兼ね備えている選手でした。
2人はその後、計4回戦うライバルとなっていきます。
伝説のボクサーが見せた、歴史に残るショットでした。
一撃で糸が切れたマリオネット
続いては、2010年度のリングマガジン ノックアウト・オブ・ザイヤーに選ばれた、衝撃的な一撃です。
その一撃は、セルジオ・マルチネス vs ポール・ウィリアムスの2戦目で生まれました。
2人の戦いは約1年前から始まります。ノンタイトルの初戦は接戦の2-0でウィリアムスの判定勝利。
判定が発表された瞬間、マルチネスは納得のいかない様子で顔を横に振ります。
その1年後、マルチネスのWBC世界ミドル級タイトルをかけて組まれたのがこの試合です。
これに勝てばマルチネスは雪辱のリベンジとミドル級初防衛、ウィリアムスにとっては3階級制覇。
どちらも負けられない戦いです。
試合が始まると両者、1Rからジャブの差し合い、積極的に打ち合います。
そして2R、1分が過ぎようとしたその時でした。
やや右にステップしたマルチネスのオーバーハンド気味の左がカウンターでヒット。
顔と身体を右に傾け、腕を投げ出すような見事なカウンターが、ウィリアムスの顎に決まりました。
その瞬間、ウィリアムスの身体は糸が切れたマリオネットのように、キャンバスに沈み込みました。
一瞬にして意識を断ち切ったのでしょう、当たった直後全身が脱力しているのがわかります。
当たる瞬間を見てみると、ウィリアムスの視線はマルチネスの顔に向いています。
完全に意識の外からもらった一撃に、ウィリアムスは立ち上がることができませんでした。
試合を見返すと、マルチネスはこのパンチを何度も狙っていました。
ガードを下げてアッパーを打つウィリアムスの癖を見抜いて、この試合にむけて練習していたのでしょう。
マルチネスの雪辱が生んだ、衝撃的な失神の一撃でした。
ボクシング史に残るアッパー
”小さいタイソン”そう呼ばれている現役のボクサーがいます。
階級の中では小柄ながら、踏み込みの速さ、抜群のハンドスピード、桁違いのパワー、素行の悪さ、見た目などタイソンそっくりです。
彼の名はガーボンタ・デービス。そんなデービスが見せた、衝撃失神KOをご紹介します。
対戦相手はレオ・サンタ・クルス。対戦時点で、4階級制覇のスーパーフェザー級王者です。
今回の試合は、デービスが持っているライト級と、サンタ・クルスが持っているスーパーフェザー級の階級の違う2つの世界王座が同時に懸けられた極めて異例の試合です。
これに勝てばサンタ・クルスにとっては、スーパーフェザー級防衛とライト級栄冠で5階級制覇の偉業達成。
デービスにとっては、ライト級防衛とスーパーフェザー級奪還になります。
試合が始まると、両者ジャブを打ち合います。カウンターを狙うデービスは要所要所で良いパンチを当てますが、サンタ・クルスはプレッシャーをかけ続けます。
4Rから徐々に打ち合うようになったデービス。
そして6R、突如としてその瞬間が訪れます。
しびれを切らしたかのように、多少の被弾を気にせず前に出るデービス。
パワーパンチを打ち込むも前に出てくるサンタ・クルス。
そして、不用意に右を3連発で放つと、デービスがその3発目を左にスウェーし、高速の左アッパーを決めます。
その瞬間、サンタ・クルスは両腕をだらりと下げ失神。コーナーに崩れ落ちると、すぐに試合終了となりました。
インパクトの瞬間、サンタ・クルスの顔がねじれているのがわかります。デービスの渾身のアッパーが顎にクリーンヒットしたので、相当な衝撃だったでしょう。
そして、この仰け反らせるような体勢から、強力かつ高速のアッパーを打てるデービスはかなりのバネの持ち主でしょう。
一撃KOシーンはフックやストレートが多いですが、このシーンはアッパーの名手デービスが見せたアッパーでの一撃KOでした。
この失神で、サンタ・クルスはコーナーからしばらく動けませんでした。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回紹介したKO以外にも美しいKOが多くあると思います。
ぜひ、皆さんにとって美しいKOをコメント欄にて教えていただけると嬉しいです。
次回動画では、”ハードパンチャー同士の打ち合い”や”思わずゾッとしてしまうKO”等を紹介していきますので、是非チャンネル登録してお待ちいただけると嬉しいです。
ゾラニ・テテ vs. シボニソ・ゴニャZolani Tete vs. Siboniso Gonya
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