【格闘技】悶絶・衝撃的なボディKO!7選「バキッと」

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格闘技の醍醐味であるKOシーン。
数多くあるKOシーンの中でも今回はボディで決まったKOの試合を紹介します。

目次

衝撃的なボディKOの試合

マイク・タイソン vs. スターリング・ベンジャミン

最初に紹介するのは、歴代のハードパンチャーとして知られるマイク・タイソンの衝撃ボディKOです。

タイソンといえば顔面への豪快なフックやアッパーでダウンを奪ってきた印象がありますが、実はボディをよく打つ選手でした。

ヘビー級としては小柄なタイソンは、ボディフックで相手の顔を下げさせアッパーを当てるコンビネーションをよく使っていました。
さらに脇腹にフックを打たれた相手はガードが開いてしまい、アッパーを当てられる隙ができるのです。

対戦相手はスターリング・ベンジャミン。身長差のある相手です。
試合が始まると、ベンジャミンのジャブに対してウィービングをしながら距離を詰め、パンチを放っていくタイソン。

タイソンの左が軽く当たったように見えますが、ベンジャミンは一発で倒れてしまいます。
試合開始わずか20秒でダウン。

試合が再開すると、タイソンが猛攻をしかけます。
両腕でがっちりガードを固めるベンジャミンを待っていたのは、タイソンが猛烈なボディ打ちでした。

ロープにもたれかかるベンジャミンに対して、タイソンは強烈な左右のボディフックを叩き込みます。
しかし脇腹をガードすれば、すぐに鋭いアッパーが飛んでくる状況にベンジャミンは防戦一方。

最後は強烈なレバーブローにキャンバスに沈みます。

1R54秒。1分も経たずにTKOで試合終了となりました。

試合後、ベンジャミンは
「ボクシング人生で最も強いパンチだった」
「まるで大きいハンマーだった。胃袋がおかしくなった」
と、タイソンの強打に驚愕していました。

フランシスコ・フィリォ vs. バンダー・マーブ

続いては、華麗な技が見事に決まった試合です。
フランシスコ・フィリォ vs. バンダー・マーブ。1997年に行われたキックボクシングの試合です。

フィリオは極真空手の選手権で優勝している、空手をバックボーンとした選手です。
K-1初参戦で前年度K-1優勝者のアンディ・フグを鉤突き(かぎつき)の一撃で葬っている注目の選手で、この試合がK-1二戦目でした。

一方マーブは210センチ、111キロの巨漢で、ホーストからダウンを奪ったことのある選手です。

試合が始まると、巨漢を生かしてじりじりと前にでるマーブに対して、フィリオはキックで距離を取ります。

次第にローキックを効かされ、勢いがなくなるマーブ。
途中アッパーをヒットしますが、仕留め切れません。

そして、マーブが距離を詰めてきた瞬間でした。

フィリオが後ろに身体(からだ)をひねり、中段後ろ周り蹴りをマーブの右脇腹に突き刺したのです。

まさに一撃必殺。悶絶するマーブ。

蹴りがヒットしたところはちょうど肝臓がある位置で、一番ダメージのあるボディ攻撃と言われています。

ちょうどその位置に、マーブが前に出てきたところを迎え撃つ形で、遠心力のついたかかとがヒットしたのですから、相当な威力だったでしょう。

スローで見返すと、フィリオが後ろを向いた瞬間マーブは顔面のガードをして、ボディに意識がいっていなかったことがわかります。

この一発にマーブはしばらく立ち上がれないほどでした。

そして、フィリオは次の試合でも実力者のサム・グレコを開始15秒でKOするなど、一撃神話を作っていくのでした。

井上尚弥 vs. クリソン・オマヤオ

続いては井上尚弥選手の強烈なボディKOです。

ボディブローの名手、井上選手が奪った数多くあるボディでのダウンの中でも、今回は井上選手のプロデビュー戦でのダウンを紹介します。

井上尚弥 vs. クリソン・オマヤオ。2012年に行われたボクシングの試合です。

当時、井上選手は高校生初のアマボクシング7冠を達成し、プロテストでは日本チャンピオンを圧倒するなど、デビュー前から多くの注目を集めていました。
そして、特例によりA級(8回戦以上)でのデビュー戦となります。

相手はクリソン・オマヤオ。OPBF東洋太平洋ミニマム級7位の選手です。

試合が始まると、すぐに実力差が明白になります、
井上選手はオマヤオのパンチを見切り、オマヤオは井上選手のスピードについていけていないように見えます。

そして1R中盤、井上選手のジャブからのボディーストレートが決まります。
みぞおちからストマック(胃)をえぐるようなパンチです。

このボディストレートを打つ前に、井上選手は何度か顔面への右ストレートを打っており、ボディストレートはこれが一発目でした。

不意をつかれたオマヤオはガードができず、もろに食らってしまいました。

なんとか立ち上がるオマヤオですが、完全に腰が引けてしまいます。
しかし、井上選手は無理をして仕留めに行かずゴング。

2Rを井上選手優勢で終え、3Rにはオマヤオを完全に見切った井上選手が、右ボディフックでオマヤオをぐらつかせ、一方的に攻め立てます。

そして迎えた4R、井上選手の強烈な一撃が決まります。
ラウンド中盤、井上選手が左右のボディを立て続けに入れていきます。

そして、オマヤオがクリンチ気味に前のめりになると、井上選手が右にステップし左ボディアッパーをオマヤオのみぞおちに突き刺します。

悶絶するオマヤオ。
態勢を整え、力を込めた井上選手渾身のボディブロー。

当たった瞬間鈍い音がはっきりと聞こえ、その威力は想像を絶します。
オマヤオはその場から立ち上がれず、井上選手のKO勝利となりました。

井上選手がボディで奪ったダウンと言えば、相手の右わき腹に左ボディフックを入れるレバーブローが印象的ですが、この試合ではいずれもみぞおちやストマックなど、お腹の中心に近い位置にヒットさせたボディブローで奪ったダウンでした。

デビュー前から怪物と言われていた井上選手ですが、デビュー戦でさらにその怪物性を見せつけたのでした。

マイケル・スモリック vs. ティハマー・ブルンナ

続いては、キックボクシング史上最速KO、かつ大技が決まった試合を紹介します。

マイケル・スモリック vs. ティハマー・ブルンナ。2016年に行われたキックボクシングの試合です。

スモリックはテコンドーをバックボーンとした選手で、バックスピンキックなど大技を得意とし、キックでは33戦全勝23KOの驚異の戦績をほこっていました。

そして、この試合でも豪快な大技を見せてくれました。

試合が始まるとそのシーンはすぐに訪れます。
ゴングが鳴り、グローブタッチをした瞬間、スモリックの回転回し蹴りがブルンナの脇腹に突き刺さりました。

後ろを向き身体を一回転させ、タイミングをずらすとともに、遠心力で蹴り上げる大技です。
その大技が開始わずか3秒で決まったのです。

痛みに悶えるブルンナ。
悔しそうに立ち上がろうとしますが、痛みで身体が言うことを聞かず、そのまま10カウントとなりました。
ブルンナの蹴られたボディは痛々しい痕が残っています。

スモリックはその後、無敗のままMMAへ転向し現在も無敗のまま活躍しています。

見事な大技が最速で決まった試合でした。

ジェロム・レ・バンナ vs. ルシアン・ダニレンク

続いては、体が宙に浮いてしまうほどのボディブローが決まった試合を紹介します。

ジェロム・レ・バンナ vs. ルシアン・ダニレンク。2014年に行われたキックボクシングの試合です。

バンナと言えばK-1で1995年から2010年頃まで活躍した選手ですが、日本のK-1が破産した後も海外で試合を続けていました。

以前は顔面へのパンチやローキックで相手をKOしてきたバンナですが、その後ボディブローやミドルなどボディ攻撃が上手くなり、ボディで多くのKOを奪っていった選手です。

  • アンドレイ・キルサノフ KO(左ミドルキック)
  • ロマン・クレイブル KO(左ミドルキック)
  • シンデン・ハマーレイン KO(右ボディフック)
  • ルシアン・ダニレンク KO(右ボディフック) 
  • コリン・ジョージ KO(左ミドルキック)
  • ヴォイチェフ・ブリンスキ KO(左ミドルキック)
  • アドナン・アリック KO(左ミドルキック)
  • Viacheslav Datsik KO(左ミドルキック)

この試合も、K-1時代には見られなかったボディへの打ち分けで豪快にKOを勝ち取ったのです。

試合が始まると、バンナがキックやジャブでプレッシャーをかけていきます。
パワーパンチをメインに組み立てていったK-1初期の時代と比べると、明らかにキックのコンビネーションが増えています。

次第にローキックを効かされるダニレンク。ローキックを返すもののダメージは与えられず1Rが終了します。

そして、2Rが始まるとバンナがすぐに距離を詰め、左ストレートから左ミドルでダウンを奪います。
ストレートでガードが上がったところに、もろにミドルが入ったのでかなりのダメージでしょう。

しかし、ダニレンクは根性で立ちあがると、バンナがすかさずラッシュで詰め、今度はハイキックでダウンを奪います。

立ち上がりスリップをアピールするダニレンク。

試合が再開すると、バンナがボディストレート、顔面への左右のフック、左右のボディフック、と上下打ち分けのラッシュでダニレンクを葬ります。

特に最後の右ボディフックが当たった瞬間、ダニレンクの身体は宙に跳ね上がっています。
格闘技において、ボディでのKOシーンは数多くありますが、相手の身体が跳ね上がるほどのボディブローは見たことがありません。
いったいどれほどの衝撃だったのでしょう。

K-1屈指のハードパンチャーで知られるバンナの一発に、ダニレンクは悶絶。
しばらくその場から動けないほどでした。

一般的にバンナの全盛期は、左腕を粉砕骨折する前の2002年までと言われていますが、テクニックが向上した時期のバンナもK-1で見てみたかったですね。

内山高志 vs. ハイデル・パーラ

続いては日本人屈指のハードパンチャー、内山高志選手のエグい一発を紹介します。

内山選手といえば、その剛腕から多くの衝撃KOシーンを生み出してきましたが、今回は2013年に行われたWBA世界スーパーフェザー級7度目の防衛戦、ハイデル・パーラ戦で見せた、見てる側が思わず顔をしかめてしまうほどの強烈なボディです。

KOダイナマイトの異名を持つ内山選手のハードパンチは、スパーリングで相手のアバラを折り、相手は「鉄アレイで殴られたよう」と語るほどで、日本人としては層の厚いスーパーフェザー級で、のちに11度防衛する名チャンピオンです。

一方、相手のパーラはWBA10位、無敗の挑戦者です。

試合が始まると、パーラが丁寧にジャブを突いていき、時おり内山選手がパワーパンチをふるっていく展開になります。

4R、次第に内山選手のジャブがパーラを捕らえるようになってくると、終了間際、右の打ち下ろしと左ボディをヒット。
ふらつくパーラにラッシュを仕掛ける内山選手。
あわやストップとなりそうな場面でしたが、パーラはなんとかしのぎます。

そして5R、脚を使ってアウトボクシングで回復を図るパーラ。
しかし、ラウンド中盤ついに内山選手がパーラの息の根を止めます。

右フックからのレバーブローが、カウンター気味でパーラの脇腹に突き刺さりました。

スローで見てみると、がら空きになったパーラの右わき腹(レバー)に内山選手の左が、ここしかないというタイミングと角度でめり込んでいるのがわかります。

苦痛の表情でキャンバスの上を転がるパーラ。内山選手のパワーパンチがレバーに直撃したのですから、想像を絶する痛みと苦しみでしょう。

パーラはその場をしばらく立ち上がれませんでした。

内山選手はこの試合で日本人初のWBAスーパー王者に認定されました。

試合後、内山選手はこの一発を
「スパーリングで95%倒していたパンチ。狙ってました。ズボッじゃなく、バキッと入った」
と語っています。

腹筋のない肋骨の部分をとらえていたのでしょう。
日本のKOダイナマイトが見せた破壊力抜群のボディでした。

エリック・モラレス vs. ダニエル・サラゴサ

続いては、のちに名チャンピオンとなる若手と、ベテランの試合で生まれた有名な一撃です。

エリック・モラレス vs. ダニエル・サラゴサ。1997年に行われたWBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチです。

サラゴサは日本の畑中清詞(はたなかきよし)選手からベルトを奪い、辰吉丈一郎選手や原田剛志選手の挑戦を退けた日本人キラーです。

一方モラレスは、後に4階級制覇する歴代の名チャンピオンで、当時まだチャンピオンではないものの、26勝20KO無敗の実力者でした。

当時サラゴサは39歳、モラレスは21歳。ベテランと勢いに乗る若手の対決という図式です。

試合が始まると、サラゴサが鋭い左のオーバーハンドを放っていき、モラレスは距離を取りカウンターを狙う図式になります。

試合中盤になると、次第にモラレスがサラゴサのパンチを見切るようになり、カウンターをヒットしていきます。

10Rには強烈なボディでサラゴサをロープ際にくぎ付けに。
サラゴサの体力はなくなり、ボディが効いてるのも明らかです。

そして、モラレスのワンツーボディストレートでサラゴサが後退します。モラレス得意の顔面へのストレートに見せかけたボディストレートです。

モラレスがすかさずラッシュをかけると、最後は下から突き上げるようなボディアッパーでサラゴサダウン。
長いリーチの選手によく見られる、弧を描くようなボディアッパーです。

サラゴサは立ち上がると、モラレスの猛攻を耐えきりゴングに逃げます。
あわやレフェリーストップという場面ですが、これほどの猛攻に耐えるサラゴサもすさまじい根性です。

そして11R、ついにボディでのKO決着となります。

サラゴサはモラレスの厳しいボディ攻撃を耐え、何気ない左フックでモラレスをぐらつかせます。
ここでKOできれば大逆転勝利です。
しかし、サラゴサにその力は残っていませんでした。

再びモラレスがペースをつかみ、ラウンド終了間際、渾身のボディストレートがクリーンヒット。
転がるようにキャンバスに倒れたサラゴサは、10カウントで立ち上がることができませんでした。

このシーンを見返すと、モラレスはグローブを上でちらつかせ相手の意識を上に向けていることがわかります。
サラゴサはガードができず、もろにみぞおちに食らってしまいました。

来るとわかっている重いパンチよりも、意識の外から不意に当てられたパンチの方が効くと言いますが、このシーンはまさにそんな感じでした。

この負けを機にサラゴサは引退。
初栄冠となったモラレスは、その後強敵たちと名試合繰り広げるレジェンドボクサーとなっていくのでした。

おわりに

最後までご覧いただき誠にありがとうございます。

他にも、格闘技における衝撃的なボディKOがあるかと思います。
ぜひ、コメント欄にて皆さんの印象に残っている、衝撃的なボディKOを教えていただけたら嬉しいです。

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