はじめの一歩のキャラの実在モデル・元ネタをまとめ、解説

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日本を代表するボクシング漫画”はじめの一歩”。
30年以上連載が続くこの漫画のキャラクターは、実在しているボクサーや人物がモデルになっていることをご存知でしょうか?

今回はそのモデルとキャラクターを紹介、比較していきます。

目次

はじめの一歩のキャラの実在モデル・元ネタをまとめ、解説

千堂武士

千堂武士のモデルは赤井英和選手と言われています。
赤井選手は元プロボクサーで現在ではタレント・俳優として活躍している方なので、ボクシングに詳しくない人でも知っている人が多いかもしれません。

中学・高校時代は喧嘩に負けた事がなく、大阪一帯にその名は響き渡っていたそうです。
また、ファイトスタイルも強打を活かした攻撃型で、デビューから12連続KOと、デビューから13連続KOの千堂との類似点がいくつもあります。

千堂のあだ名”浪速のロッキー”は、赤井選手に実際に付けられていたあだ名です。

なお、千堂の必殺技スマッシュはドノバン・ラドックが得意としていたパンチです。

間柴了

間柴了のモデルはトーマス・ハーンズです。

作者、森川ジョージさんがインタビューにて
「間柴了などは完全にトーマス・ハーンズです。」(ヤフーニュースより引用)
と答えています

トーマス・ハーンズは元5階級制覇王者です。
身長185cmでリーチ203cmと長い手脚、左腕をだらりと下げたヒットマンスタイルの構え、ヒットマンと呼ばれた不気味な見た目など、特徴は間柴そのものです。
また、得意技のフリッカージャブやチョッピングライトもハーンズが得意としていたパンチです。
単行本3巻では、間柴の戦いを観た鷹村がハーンズを引き合いに出しています。

ジェイソン・尾妻

ジェイソン尾妻のモデルはマーク堀越選手と言われています。

マーク堀越選手は元日本フェザー級王者です。
米軍三沢基地に勤務しているアメリカ出身の黒人ボクサーで、八戸のジムに所属している点が共通点です。

一歩との試合はダウンの応酬となりましたが、同じく壮絶なダウンの応酬となった高橋ナオト戦がモデルかもしれません。

小橋健太

小橋健太のモデルは矢尾板貞雄選手と言われています。

矢尾選手は日本フライ級王者、OPBF東洋太平洋同級王者です。
フットワークを活かしたヒットアンドアウェイのスタイルで、試合の殆どを判定で決着しています。
このスタイルは小橋のスタイルと同様で、KOを狙いにいったために負けてしまった一歩との試合は、パスカル・ペレスとのタイトル戦がモデルと言われています。

藤原義男

藤原義男は藤原喜明さんがモデルと言われています。

藤原喜明さんはプロレスラーです。

ボクサーではありませんが、風貌、名前が酷使していることからモデルになっていると思われます。

伊達英二

伊達英二のモデルは尾崎富士雄選手と言われています。

尾崎選手は日本ウェルター級、OPBF東洋太平洋同級王者、日本ライト級王者です。
口周りに生えた髭など風貌は伊達にそっくりです。
また、世界タイトルに2回挑戦しており、2回目の負けで引退しました。こういった戦績もストーリーのモデルになったのではないでしょうか。

ヴォルグ・ザンギエフ

ヴォルグ・ザンギエフのモデルは勇利(ユーリ)アルバチャコフと言われています。

勇利選手は元WBC世界フライ級王者です。
ヴォルグと同じく、ロシア出身ながら日本のジムに所属(ヴォルグは後に渡米)し、世界王者になった選手です。

WBC世界フライ級王座を9度防衛。日本のジムに所属する世界同級王者として過去最多の連続防衛記録です。

速水龍一

速水龍一のモデルはヘクター・カマチョと言われています。

カマチョは元世界3階級制覇王者です。
素早いフットワークやハンドスピードなど華麗なファイトスタイルが特徴で、速水のスタイルも似ています。
また、髪型や試合前後のビッグマウスなどキャラクターもモデルにしていたと思われます。

冴木卓麻

冴木卓麻のモデルはパーネル・ウィテカーと言われています。

ウィテカーは元世界4階級制覇王者です。
抜群のテクニックとフットワーク、スピードでディフェンスを得意としたファイトスタイルは、スピードスターと言われた冴木と同じです。
また、プロになる前はアマチュアで活躍した点も似ています。

真田一機

真田一機のモデルはサルバドル・サンチェスと言われています。

サンチェスは元WBC世界フェザー級王者です。
医者になることを夢見ていて、そのための資金を稼ぐためにボクサーになり、世界王者になりました。しかし、交通事故により23歳の若さで死亡。
その夢は叶うことはありませんでした。
真田は医大生で医者を目指しながらプロボクシングで活躍、一歩に負けた後はボクシングを引退し医者となりました。

世界王者になったものの医者になれなかったサンチェス、若くしてボクシングを引退して医者になった真田。
ストーリーは対照的ですが、医者を志しながらボクシングに打ち込んでいたという異色な境遇は共通していました。

幕之内一歩

主人公の幕之内一歩はマイク・タイソンとレイ・マンシーニ、浜田剛史選手、ジャック・デンプシーがモデルになっています。

作者・森川ジョージさんが
「一歩はレイ・マンシーニという選手とマイク・タイソンを混ぜたみたいな感じですね。」(ヤフーニュースより引用
と答えています。

また初期には浜田剛史選手がモデルとも答えていました。

レイ・マンシーニは元WBA世界ライト級王者です。
身長164cmと一歩と同じ身長で、ファイトスタイルも無尽蔵のスタミナを活かしガンガン前に出てパワーパンチを打ち込んでいくという、まさしく一歩と同じスタイルです。

マイク・タイソンは元WBA・WBC・IBF世界ヘビー級統一王者です。
ピーカブースタイルという一歩と同じ構えの選手で、作中でも紹介されています。

また、マイク・タイソンのピーカブースタイルで防御を固めて頭を振りながら、並外れた踏み込みの速さで一瞬で相手との距離を詰め、至近距離から強打を打ち込むスタイルも一歩そのもので、一歩の必殺技”ガゼルパンチ”も、タイソンの飛び跳ねて打つパンチを彷彿とさせます。

浜田剛史選手は、元WBC世界スーパーライト級王者です。
一歩と同じハードパンチャーで、トレーナーに練習を止められるほどの練習好きで、階段を四つん這いでしか昇れなくなるほどのオーバーワークをした経験があります。
ファイトスタイルよりも、そういった精神面でモデルとなった選手と言えるでしょう。

ジャック・デンプシーは元世界ヘビー級王者です。
一歩一番の必殺技であるデンプシーロール。
前傾姿勢で8の字を描くように左右から強力なフックを放つこの技のモデルは、名前の通りジャック・デンプシーがの技が元になっています。

鷹村守

鷹村守のモデルはロベルト・デュランです。

作者・森川ジョージさんがインタビューにて
「鷹村守はロベルト・デュランをモデルにしています。」(ヤフーニュースより引用
と答えています。

外見に関しては『はじめの一歩』第2巻で、「高村」という作者の友人がモデルになっているということを明かしています。

ロベルト・デュランは元4階級制覇王者です。
デュランは身長170cmと身長185cmの鷹村とは比べてかなり小柄ですが、ライト級からスーパーミドル級で戦っていた選手です。

強打を活かしたアグレッシブで野性味あふれるファイトスタイルでありながら、基本技術に裏付けされたボクシングや、目や勘の良さが光るディフェンスなど、鷹村の特徴と一致します。

更に、破天荒で喜怒哀楽が激しく、性格の面でもモデルになっている選手です。

青木勝

青木勝のモデルは輪島功一選手と言われています。

輪島功一選手は元WBA・WBC世界スーパーウェルター級王者です。
ひょうきんな性格で、試合前に相手の前にマスクをして現れ、体調が悪いように見せる試合外での突飛な心理戦など、キャラクターが似ています。

変則でトリッキーなファイトスタイルも青木と合致していて、青木の必殺技”カエルパンチ”、”よそ見”も輪島選手が実際の試合で披露した技です。

木村達哉

木村達哉はモデルではありませんが、間柴戦で放った必殺技ドラゴンフィッシュブローはジェームス・キンチェンが、間柴のモデルであるトーマス・ハーンズを破った際に使用したパンチがモデルと言われています。 

沢村竜平

沢村竜平のモデルはアイク・クォーテと言われています。

元WBA世界ウェルター級王者で、硬くタイミングの良いジャブは沢村の必殺技”バレット”を彷彿とさせます。
朴政吾との試合では終始的確に鋭いジャブを当て続け、朴選手の顔は腫れ上がり流血、TKOとなりました。
ほぼジャブだけで決まった試合でした。

また、沢村という名前は、バスフィッシングのプロ・沢村幸弘からきていて、鬼槍留ジムも沢村が営む釣具店「Karil」から取られています。
必殺技の”バレット”、”センコー”はルアーの名前から付けられています。
この辺は、作者森川ジョージさんの趣味の釣りの影響でしょう。

鴨川源二会長

鴨川源二会長のモデルは阿部幸四郎会長と言われています。

阿部会長はアベボクシングジムの初代会長です。
アベボクシングジムからは宮田一郎のモデルとなった高橋ナオトを輩出しています。

宮田一郎

宮田一郎のモデルは、シュガー・レイ・レナードと高橋ナオトです。

レナードはウェルター級歴代最速とも言われるスピードで、華麗なステップワークとハンドスピードをいかしたアウトボクシングは、作中でも宮田自身がボクサーとして名前を挙げていました。

高橋ナオトは、日本人ボクサー屈指のカウンターパンチャーで、その芸術的なカウンターで数々の逆転KOを演じており、そのスタイルや逆転劇は宮田のボクシングスタイルだけではなく、生き様にも反映されているでしょう。

リカルド・マルチネス

リカルド・マルチネスのモデルはリカルド・ロペスです。

作者の森川ジョージさんがインタビューにて、「リカルド・マルチネスのモデルはリカルド・ロペスですか?」という質問に対して
「ロペスです。あの当時、僕がじかに見た世界チャンピオンで一番強かったです。」(ヤフーニュースより引用)
と答えています。

ロペスは2階級制覇王者です。52戦51勝1分の無敗で、軽量級ながら71%と高いKO率を誇ります。
名前も似ていますが、メキシコ出身、無敗のボクサー、冷徹で打たせずに打つ完全無欠なファイトスタイルなど瓜二つです。

板垣学

板垣学のモデルは福島学選手です。

作者森川ジョージさんがインタビューにて
「板垣学が福島学君」(ヤフーニュースより引用)
と答えています。

福島選手は、元日本スーパーバンタム級、OPBF東洋太平洋同級王者です。
はじめの一歩に憧れてボクシングを始め入会したジムがたまたま、森川ジョージさんがオーナーのジムだったというエピーソードがあり、森川さんと交流のあった選手です。
スタイルは変則的で、広い脚のスタンスは板垣に似ています。

ブライアン・ホーク

ブライアン・ホークのモデルはナジーム・ハメド、ロイ・ジョーンズ・ジュニアと言われています。

作者森川ジョージさんがインタビューにて「ブライアン・ホークはやはりナジーム・ハメドですか?」という質問に対して
「はい。」(ヤフーニュースより引用)
と答えています。

ナジーム・ハメドは元IBF・WBO・WBC世界フェザー級王者です。
だらりと両手を下げノーガードで相手を挑発し、大きく上体を反らしてパンチをよけカウンターを放つなど、変則的なスタイルのボクシングで、ホークと瓜二つです。

また、サイドが開いた派手なトランクスや、試合前後のパフォーマンスもホークに似ているなど、ホークは作中で最もモデルに似ているキャラと言っていいかもしれません。

ロイ・ジョーンズ・ジュニアは元4階級制覇王者です。
ロイもまた、たびたび両手下げノーガードで挑発するパフォーマンスをしており、驚異的な反射神経でパンチを交わし、変則的なパンチを放つなど超人的なファイトスタイルでした。
そういったイメージもホークと近いものがあります。

デビッド・イーグル

デビッド・イーグルのモデルはオスカー・デ・ラ・ホーヤ(デラホーヤと発音)と言われています。

デラホーヤは元6階級制覇王者です。
アマチュアではオリンピック金メダルを獲得、基本に忠実なファイトスタイルで端正な顔立ちなどが共通点です。

今江克孝

今江克孝はバス釣りのプロ今江克隆さんがモデルと言われています。

漢字違いの同名、顔のイボの位置など共通点が見られます。
また、所属していたジムの菊本会長のモデルも、バス釣りのプロ菊元俊文さんと思われます。

沢村竜平の必殺技なども釣りの用語が元ネタとなっていましたが、これらは作者森川ジョージさんの趣味が釣りであることからくる遊び心と思われます。

おわりに

いかがでしたでしょうか。他にもモデルとなっている選手やキャラクターがいるかもしれません。

皆さんの知っている、あるいは予想のモデルやキャラクターがいましたら、ぜひコメント欄にて教えて下さい。

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