井上尚弥vsタパレスの印象に残ったシーン

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12月26日、井上尚弥がタパレスを10R右ストレートでKOしたこの試合。
印象に残ったシーンを紹介していきます。

目次

井上尚弥vsタパレスの印象に残ったシーン

神々の攻防

井上タパレス戦で個人的に気に入ったシーン

3R2分15秒井上選手ジャブのフェイントに一瞬左アッパーのカウンターのモーションに入るタパレス。
それに井上選手も反応。

今度はタパレスがジャブ、井上選手がパリングして軌道を変える。
少し体制を崩したタパレスに、そのまま左でカウンター。
少し当たったもののダッキングして、打ち終わりに得意の起き上がりながらの右フックを合わせようとするタパレス。
しかし、そこに左フックを合わせにいったのがモンスター。
それに気づいたタパレスが超人的反応でスウェー。

強烈なヒットシーンではありませんでしたが、超人的な反応の持ち主同士が見せたハイレベルな攻防でした。

パヤノのワンパンKOを彷彿とさせるワンツー

井上選手がタパレス戦で見せたこの動き、何かピンと来ませんでしたか?

そうです、タパレスと同じサウスポーのパヤノを一撃KOした伝説のシーンとそっくりなんです。
この試合、パヤノを仕留めた内側にねじ込むようなワンツーをよく放っていました。

パヤノ戦では顔面に直撃し90秒で試合が終わりましたが、これに対しタパレスは、顔の前側をショルダーブロックで、奥側を奥手でガードし、後ろ重心で角度を付け、井上選手の右ストレートを何度もいなしていました。

そして内側にピボットすることで、井上選手の回り込んでくる右ストレートから距離を取ると同時に、威力を殺していました。

しかし井上選手も、これに対しタパレスの奥手を超えるような飛び込みロングフックを当てていました。

個人的にはフルトン戦よりもハイレベルな技術戦だったと思います。

フィニッシュブロー

井上選手がタパレスを倒したこのストレート、一見ガードの上から効かせたように見えましたが、タパレスは試合後
「このパンチが一番効いた。綺麗に決まった」
と語っています。

このストレートの前に、井上選手はガードの上からストレートを打ち込んでいます。
タパレスの腕と頭は弾かれ、少しふらついたあと後退しています。
ガードの上からここまでの破壊力はさすがモンスター。

そして、フィニッシュブローの前に入れたジャブ。
これによってガードが開きます。

この隙間に井上選手がストレートを入れるのですが、ちょうどタパレスが顔を右にそむけておりテンプルにヒットしています。

パワーでなぎ倒したフィニッシュに見えましたが、その前にガードの上から効かせ、ジャブでガードを開け、テンプルを撃ち抜いた連動的なKOシーンでした。

試合後に井上選手が言っていた「一発効きました」

試合後、井上選手はセコンドとこんなことを話していました。
「効いてはない?」
(井上)「いや一発効きました」
「左ストレート?」
(井上)「フックじゃないですかね」
と、明確に効かされたパンチがありそれはフックのようです。 この「フックじゃないですかね」 が左に限定しないのであれば、井上選手が猛攻を仕掛けていた5R、タパレスが井上選手のアッパーに合わせた右フックではないでしょうか。

ヒットした瞬間、井上選手が少し体制を崩しています。
そして、今まで脚を止めてインファイトで打ち込んでいましたが、これまで踏んでいなかったステップをして下がっています。
井上選手は向かって右に頭を下げるタパレスに対して、アッパーのカウンターをよく狙っていました。
しかし、タパレスはこれにフックのカウンターをよく狙っており危ないシーンが何度もありました。

アッパーの距離はタパレスにとってのフックの距離でもあります。
タパレスの反応やブロッキングなどのディフェンス力もそうですが、このカウンターによって井上選手がパンチを当てづらい、打ちづらい状況にしていたと思います。

井上選手が効いた一発は8R?

以前、井上選手が言っていた効いた一発は、個人的には5Rのタパレスの右フックと推測し紹介しましたが、8R1分あたりも効いたシーンがあるというコメントがいくつか寄せられました。
検証してみましょう。

5Rのシーンと同じアッパーに対するタパレスの右フックのカウンターです。
上体がふらついたのは、タパレスの腕と交差して引っ張られたからでしょう。
前後の動きを比較してみましょう。
たしかに、打たれた直後手を出さなくなりゆっくりと下がっています。

別角度で見てみましょう。
いかがでしょうか。

5Rのシーンも見てみましょう。
かなり頭が揺さぶられているように見えます。

過去、井上選手が効かされたシーンも見てみましょう。
効かされながらも追撃を交わしクリンチにいき、その後ボディワークとステップで回避しています。

眼窩底骨折した一撃のあとはフットワークで後退し回避しています。

当たった直後の井上選手の目も見てみましょう。

どのパンチかは井上選手本人しかわかりませんね。皆さんはどう思いますか?

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